「チル」とは「ゆっくりとくつろぐ」こと
音楽やサウナなど「チルい○○」はいろいろ
「チル」のために時間やお金を使う「チル消費」が若者の間で急増
SIRUP「LOOP」
まずは、J-POPから。ゆったりとしたテンポで、聴いているとゆるゆると体を揺らしたくなります。誰が言い出したのか「チルい曲」としてもバズり、YouTubeの再生数は3,500万回以上。チルい曲には朝に聴きたくなるような爽やかなものもあれば、土岐麻子「NEON FISH」は夜、iri「SUMMER END」は夏など、似合うシーンも実に多彩。
Gabrielle Aplin「Home」
洋楽からはアコースティックギターから始まるこの1曲。曲調に加え、それぞれが持つ“Home”を思い出させてくれるような、強張った心がふっと軽くなる歌詞は、聴く人を「チルい」気持ちにさせてくれそう。
RM「seoul(prod. HONNE)」
最後は、BTSのリーダーでラッパーのRMと、HONNNEがタッグを組んだ「seoul」。RM以外にも実力派のラッパーが多い韓国。アイドルのイメージの強いK-POPも、実は日本のシティポップに通じる「チルい」名曲がたくさんありそうです。
体を温めることで血流がよくなり、「体」をリラックスさせてくれるサウナ。ほかにも温冷交代浴で自律神経を整えてくれたり、スマートフォンから離れる時間ができたりと、「心」にとってもリラックス効果が。
そんなサウナで、サウナと水風呂を終えてから過ごす休憩時間は、「ととのう」と称されるように、心を落ち着けてくれるチルい時間。外気浴のできる施設なら、よりチルい時間を満喫できるかもしれません。
火皿で燃えたタバコの煙を水にくぐらせ、濾過された煙を楽しむシーシャ(水たばこ)。水にくぐらせることで煙が冷やされ、やわらかい味わいになるのだとか。
豊富なフレーバーと、1回の燃焼時間が1時間前後という、ゆっくり時間をかけて楽しむスタイルは、まさにチルい過ごし方。シーシャをくゆらせながらお茶を飲み、雑談を楽しむ、そんな過ごし方を好む愛好家も増えているのだとか。
「チル消費」とは、チルをするために時間やお金を消費する行動。グランピング(手ぶらで快適な贅沢キャンプ)やステイケーション(近場のホテルなどで過ごす休暇)、自宅でくつろぐ時間など、対象はさまざま。
たとえば、「休日だから話題のイベントに行かなきゃ」、「流行りの服を買いに行かなきゃ」ではなく、水族館や公園、海辺などのチルスポットでのんびりする。自分好みの家具に囲まれてぼんやり過ごす。普段は忙しなくて会えていなかった友人と静かなカフェで他愛もない話をする、などなど。ミレニアル世代やZ世代を中心にそんな消費行動が増えているのだそう。
自分が何をしていたら「ゆっくりとくつろげている」、「心身の緊張がとけている」と感じるのか。チルい時間を過ごすことは、あなたの心地よい状態(ウェルビーイング)を意識する絶好の機会になります。今回紹介したものを試してみて、自分にあうチルを探してみてはいかがでしょうか。
画像素材:PIXTA