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2023.07.11

【夏休み楽しみですか】人生100年時代、一生「プレ休日な人」ほど幸せ!?

要約すると

  • 「休み前」の幸福度は、「休み中」とほぼ同じ!

  • 休みを前々から楽しみにしている「プレ休日な人」は、全体の2割。

  • 「プレ休日な人」は「それ以外の人」よりも幸福度が高く、人生100年時代に対して前向き。

夏休み・お盆シーズンを目前に控えた皆さん! 夏は楽しみですか? コロナ禍も落ち着きを見せ、数年ぶりの海外旅行!なんて方もいるはず。

仕事・勉強・家事・育児と忙しい中、どれだけあっても嬉しい「休み」ですが、人生100年時代の幸福とはどんな関係があるのでしょうか。

そこで今回は、全国の皆さんに「休み」についてアンケートを実施! 20代~80代の728名の方々が回答をくださいました。結果から見えてきた、「休みと幸福」の新たな関係性についてお伝えしていきます。

実は、「休み前」と「休み中」の幸福度は一緒!?

私たちが幸せを感じるのは、休んでいる最中だけなのでしょうか? まずお見せしたいのは、休み前・休み中・休み後といった「タイミングごとの幸福度」です。

【お休み前、最中、後の幸せ度】

グラフの中心、「休みを過ごしている瞬間」には6割以上の方が幸せなようです。しかし、注目したいのは上二つのグラフ。なんと、「休みの過ごし方や計画を考えているとき」には59.1%、「休みが数日後に近づいているとき」には52.8%の方が幸せを感じると回答しています。 一方で、「休みが終わりそうなとき」に幸せなのは10.3%にすぎません。以上の結果を踏まえると、「休み中よりも休み前の方が幸せ」とすらもいえるかもしれません。

つまり、休みは「休み前」から私たちに幸せをもたらしているのです。

ここで、次の仮説が生まれました。もしも、休み自体だけでなく「休みを楽しみにしている時間」が増えたなら、我々はもっと幸せになれるのではないでしょうか?

「プレ休日な人」は、世の中の22.5%!

まず、休み前から休みを楽しみにしている人は、世の中にどれだけいるのでしょうか?

それを明らかにするため、休みを普段からどれだけ意識しているかを休みの種類別に聞いてみました。

【休みの種類別 意識度】

「土日休みなどの定期的な休み」「夏休み、GW、年末年始などの大型連休」「それ以外の祝日や有給休暇などのまとまった休み」のいずれにおいても、1割以上の方が「前々から楽しみに意識している」ようです。3種類の休みのうちいずれか一つでも「前々から楽しみに意識している」と回答した方を総合してみると、全体の22.5%に上ることがわかりました。逆に、「あまり意識していない」と答えた方は約半数を占める結果に。この中には定年後など、休日・平日の区別がない方々も含まれています。

そこで本記事では、「休みを楽しみにしている休み前の期間」を、プレ花嫁やプレオープンにならって「プレ休日」とし、「休みを前から楽しみにしている人」を「プレ休日な人」と呼びたいと思います。果たして、全体の22.5%を占める「プレ休日な人」は、そうでない人と比べて、どのような違いがあるのでしょうか。

ここからは、「プレ休日な人」と、「それ以外の人」の幸福度や意識の違いを深堀りしていきたいと思います!

「プレ休日な人」は、「それ以外の人」よりも幸福度が高い。

現在の幸福度を10点満点で答えていただく質問では、「プレ休日な人」と「それ以外の人」との間でどのような違いがあるのでしょうか?点数の分布を比べてみました。

【休み意識度別 幸福度の分布】

幸福度8-10点の割合で見ると、「プレ休日な人(50.6%)」は、「それ以外の人(28.0%)」に比べて、20%以上も高くなっています。休日を楽しみに日々を過ごすことは、人生全体の幸福度にもつながっているのですね。

「プレ休日な人」は、休み前からいいことがたくさん

なぜ、「プレ休日な人」はなぜこれほど幸福なのでしょうか。「プレ休日な人」に、楽しみな休みがあることで、休日ではない普段の生活にどんないいことがあるのかを聞いてみました。

Q.楽しみな休みが控えていると、普段どんないいことがありますか。

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■気分が良いので仕事がはかどる(男性 60代)

■その休みに合わせてネイルや美容院やマツエク(まつ毛エクステンション)に行ったりするのが楽しい(女性 20代)

■その予定の日に何をしようか考えることが増えるので、気分が上がる(女性 20代)

■何事にもルンルン気分で過ごせる(女性 70代)

■スケジュールを遂行出来るように丁寧になる(女性 50代)

■子供家族が休みの日に来る、と連絡があると、孫の好きなメニュー作りが前日から始まり、これが楽しみの一つでもある。いつも美味しい美味しいと言っていっぱい食べてくれるのです(女性 70代)

■よく眠れる(男性 20代)

■家族や友人との会話が増えた(女性 70代)

■それまでの期間に多くの情報収集をして、妻とあーでもないこーでもないといろいろ話すのが大好き(男性 40代)

■妻の行動そのものが、素早くなるような感じがしますので良いと思っております。(男性 70代)

■長距離移動も楽しみで、車のお手入れ、準備整備、ドライブルートのナビ転送、撮影ポイント集メモ帳、デジカメデータクリア、SDカード準備等々、すべてが楽しみです(男性60代)

■好きな事をする為の段取りをしている時「いよいよ来るな」と感じてワクワクする。日々の生活にも そのワクワク感が移ってくる気がして ご機嫌が保たれる(女性 60代)

■仕事そのものに対する士気や熱量が向上する。頑張った自分へのご褒美としてのプレゼントとして捉えているから(男性 30代)

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「普段の仕事も頑張れる」などの声が多いですね。記事をお読みの皆さんにも似たような経験があるのではないでしょうか。こんな状態が続いている「プレ休日な人」の幸福度が高いのは、たしかに頷ける気がします。

意外と簡単!? 「プレ休日」でいるためには。

ここまで、全体の二割ほどを占める「プレ休日な人」がどれほど幸せなのかを調べてきました。しかし、「休みを楽しみにしていると幸せ」と言われても、どうすればいいのかなかなかピンと来ない方もいるかもしれません。

そこで、「プレ休日な人」になるためのヒントを得るため、アンケートで「休みの過ごし方を考える際に意識していること」を聞いてみました。下のグラフは「プレ休日な人」と「それ以外の人」との違いを表しています。

【休みに対して意識していること】

「やりたいことの候補を集める」や「休みについて家族と話す」などが多いですね。また意外だったのは、左から4つ目の「休みが終わると次の休みのことを考える」という項目です。言われてみると実践していない方、多いのではないでしょうか。さすがは「プレ休日な人」です。 しかし、まだ具体的なイメージは湧きません。さらに具体的な内容を聞いてみました。

Q.休みの過ごし方を考える際に意識していることについて、些細なことでもよいので、具体的なエピソードなどをお聞かせください。

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■有名コーヒー店の新作をチェックしたり、アパレルブランドのチラシを見たりして休みの日に買いに行くものがあるか調べる(女性 40代)

■GWが終わった後すぐ夏休みの旅行の航空券を取った(男性 60代)

■毎年お正月に年間カレンダーを見て1年間の連休をチェックし大体の行き先と過ごし方を決めている(女性 20代)

■インスタで常にさがしている(女性 20代)

■お寿司屋さんやイタリアン、フレンチがとても好きなので、インスタグラムでお店の情報を仕入れている(男性 50代)

■藤井さんの将棋があるときとか、大谷選手の先発があるときに休みをいれるようにしているので、中継をみられるように、情報を集めておく(女性 50代)

■休みが始まっても終わりが必ずあるので、休みの間は精一杯楽しんで、終わりに近づくとテンション下がるが、次の休みの事を考えてステップにする(女性 60代)

■休みは家族と過ごすことがほとんどなので、行きたいところ、やりたいことを常に、自然と話している。テレビやSNSで良い情報があればすぐに伝え合う(女性 40代)

■欲しかったプラモデルの発売日は、作るために一日空ける(男性 20代)

■クーポンやキャンペーンなど、お得情報を逃さない(男性 40代)

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こう見ると、必ずしもしっかりとプランを決めているわけではありません。むしろ、今「プレ休日な人」でなくてもすぐにでも始められそうなことがたくさんあります。中には、すでに普段から無意識にやっていることもあるのではないでしょうか?そんな自分に気づくだけでも、「プレ休日な人」への偉大な一歩なのかもしれません。

一生まるごと「プレ休日」なら、人生100年時代も怖くない!?

休みを楽しみに毎日を過ごす「プレ休日な人」ほど、普段から幸せでいやすいことがわかってきました。では、人生100年時代という長期的な目線ではどうでしょうか。続いては「プレ休日な人」と「それ以外の人」で、100歳まで生きることへの意欲の差を見てみます。

【休み意識度別 100歳の意向】

「それ以外の人」のうち、100歳まで生きたいと考える方は24.8%にとどまりました。一方、「プレ休日な人」は、なんと44.5%の方が100歳まで生きたいと考えているようです。休日を楽しみに意識しているかどうかで、ここまで差が出るのは非常に興味深いですね。

同じ100年の人生を生きるにしても、もし100歳までの間ずっと「プレ休日な人」として生きることができたなら、全く違う人生が待っているのかもしれません。

最後に―― この夏、あなたは楽しみですか?

さて、ここまで「プレ休日な人」全般を深掘りしてきましたが、世間は夏休みシーズン直前です。今読んでくださっているあなたは、今年の夏が楽しみでしょうか?

最後は、今回アンケートに答えてくださった皆さんに今年の夏休みを楽しみにしているかどうかと、その理由を聞いてみた結果をお伝えして締めくくろうと思います。

【今年の夏休みに対する意欲(5月時点)】

まずは「今年の夏休みが楽しみかどうか」という質問の結果です。アンケートを実施したのは5月でしたので、2カ月以上も前から夏休みを楽しみにしている方が4割近くいらっしゃることが分かりました。

さらに、5月からすでに夏休みを楽しみにしている「プレ夏休みな人」たちに、その理由を聞いてみました。

Q.夏休みに対して「楽しみ」とお答えになった理由を、具体的に教えてください。(5月時点)

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■旅行などの予定はないけれど、子供とパパとどこかゆっくりお出かけに行けるかなと思うと楽しみ(女性 30代)

■ペットと共に自宅でまったり過ごすことが楽しみ(女性 50代)

■何をするかは決まっていませんが、仕事を忘れ、好きなことができるので(女性 20代)

■4年ぶりの帰省だから(男性 40代)

■曾孫が夏休みに泊まりに来る予定なので今から楽しみにしています。(男性 80代)

■今年はコロナの影響も少なそうなので、海やプールが前みたいに普通に営業していけるのが楽しみ(女性 30代)

■好きなハリウッド俳優の新作映画が公開されるから(女性 50代)

■プロポーズをしようと思っている(男性 20代)

■特に予定も決まっていないし、なんだかんだバイト詰めになりそうではあるが、それでも学校が長期間休みになる夏休みは快適でゆっくりできそうだから(女性 20代)

■毎年恒例、家族ぐるみの旅行へ行く予定が既に決まっているから(女性 30代)

■コロナ禍で3年間、自粛していた旅行、登山、海水浴に行けそうなので(男性 80代)

■夏フェスに参戦するから(女性 20代)

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なんとも幸せそうですね。答えてくださった方々は、2カ月前と変わらず今もウキウキされているのでしょうか。

いかがだったでしょうか。読んでくださったみなさまは、次の休みが楽しみですか?今回はあえて「休み前」の過ごし方に目を向けてみました。休みについて語られるとき、その多くが「休み中の過ごし方」の話です。しかし、「休み前」について考えたことで、新たな気付きを得ることができました。

これからは「プレ休日」をちょっと意識してみると、日常に良い変化があるかもしれません。

皆さんの100年人生が幸せに続きますように!

[100年生活者調査〜休み編〜]

■調査目的 :生活者の休み意識の実態把握/幸福度や人生100年時代との関係把握

■調査手法 :インターネットモニター調査

■調査日時 :2023年05月

■調査対象者 :20代~80代の男女 728名 

■調査会社 :株式会社 H.M.マーケティングリサーチ

プロフィール
研究員
長坂 観海
2022年大広に入社し、HDYMatrixへ出向。以来マーケティングプランニング業務に従事。祖父母と暮らした5年間に、間近で100年人生の光と陰を見たことで興味を持ちました。登山好き研究員として、人と自然が支え合う人生100年時代を作りたいと思っています。