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2023.05.09

今年の母の日は、感謝に加えて「夢中のヒント」をあげよう! お母さんの100年続く幸せをつくる、新しい母の日の過ごし方とは?

皆さんは、母の日と聞くと、どんなことを想像しますか?お母さんに日頃の感謝を伝えるために、お花を渡したり、家事をお手伝いしたりといった光景が思い浮かぶ人が多いかと思います。もちろんそんな過ごし方も素敵なのですが、人々が100年生きられる時代へと突入していく中で、お母さんの人生が変化していくにつれ、母の日のあり方も、もっと新しいものへアップデートしていくべきなのではないかと、私たちは考えます。
今回は、そんな人生100年時代の、新しい母の日の在り方について考えます。これを読めば、今年の母の日には、いつもと違ったプレゼントを贈りたくなるかも…?

要約すると

  • 人生100年時代は、子育て後の期間が長くなるので、母の日のあり方も変わるべき。

  • 夢中になれることがあると、お母さんは子育て中も子育て後も=100年人生を楽しめる。

  • 今年の母の日は、子育て後の幸せまで見据えて、何かに夢中になるきっかけを贈ろう!

人生100年時代になると、お母さんの「子育て後の期間」が延びる!

人生が100年に延びると、お母さんの人生はどう変化するのでしょうか。一言でいうと、「子育て後の期間が延びる」という点が挙げられます。仮に30歳で子どもが生まれた場合、そこから約20年間、母親として子育てをして過ごし、50歳頃に子どもが巣立っていくという流れは、これまでも一般的だったかと思います。ところが、人生100年時代には、そのあとにおよそ50年もの月日が待っており、人生のうち、子育ての期間が占める割合が少なくなるという変化が起こります。

母親という役割を卒業してからの期間が長いため、お母さんが、子育て以外のことをして過ごす時間が増えると考えられますが、現在どれくらいの割合のお母さんが、子育て以外に夢中になれることを持っているのでしょうか…?

お母さんの77%は、「子育て以外に」夢中になれることがある。

20~80代の子育て中、もしくは子育てを終えたお母さんに、「子育て以外に、日常の中で楽しみながら行っていることや、好きなこと、夢中になれることが1つでもありますか。」という質問を投げかけると、全体の約8割が「はい」と回答しました。

【現在、夢中になれることがあるか?】

親としての役割だけでなく、自分自身の好きなことを楽しみながら過ごしているというお母さんが、幅広い世代でかなり多数派になってきているということが、このデータから読み取れます。

夢中になれることがあるお母さんは、幸福度が高い。

また、夢中になれることの有無別に、自分自身の「幸福度」(最低0点~最高10点)を採点してもらったところ、夢中になれることがない人の平均は6.16点、夢中になれることがある人は7.33点と、幸福度が10点満点で約1.2点向上することがわかりました。

【お母さんの幸福度は?】

では、夢中になれることがあると、お母さんの生活に、具体的にどのようなよい影響がもたらされるのでしょうか。子育て中・子育て後それぞれの期間に対して感じていることについて聞いてみると、興味深い結果が明らかになりました。

夢中になれることがあると、子育て中も子育て後も=100年人生を楽しめる!

「夢中になれることがある」お母さんと「ない」お母さんに、子育て中、「楽しんで/前向きに」取り組めている(いた)か?と、子育てが終わってからの人生も「幸せだ/充実する」と思うか?についてそれぞれ聞いてみると、以下のような結果になりました。

【子育て期間や、子育て後の人生についてどう思うか?】

左側2つは子育て中のこと、右側2つは子育てが終わってからの人生についての回答です。夢中になれることがあると、子育てを楽しく、明るい気分で取り組むことができるだけでなく、子育てが終わってからの人生も幸せになれそう・充実しそうという期待を持つことができ、子育て中と子育て後、両方の期間でより幸せを感じられることがわかりました。

さらに、それぞれのお母さんに対して「100歳まで生きたいと思うか?」という質問をしたところ、こちらも同様に、夢中になれることがあるお母さんの方が高いスコアとなりました。

【100歳まで生きたいか?】

どうやら、お母さんが人生100年時代を前向きに過ごすためには、何か夢中になれることを見つけて、それを楽しみながら過ごすと良いということがわかってきました。現在、約77%のお母さんが夢中になれることを見つけていることも踏まえると、すでにほとんどのお母さんが、100年生活を幸せに生きていくために満足な状態なのではと思う方もいるかもしれません。でも実際には、そうとも限らないことが、次のデータから明らかになりました。

お母さんの半数以上は、夢中になれることが(もっと)欲しい!

夢中になれることが(もっと)欲しいかと聞くと、現在夢中になれることがない人のうち60%、現在すでにある人でも62%が、“(もっと)欲しい”と思っていることが明らかになりました。

【夢中になれることが(もっと)欲しいか?】

半数以上のお母さんが、まだまだ夢中になれることが足りない、もっと欲しいと感じているのです。では、お母さんにとって、夢中になれることを探すうえで、何がハードルになっているのか?現在夢中になれることがないと回答したお母さんに、その理由としてどんなことが思い当たるか、次の質問で聞いてみました。

夢中になれることがないのは、いつも家事を優先する=家族ファーストだからこそ。

【なぜ、夢中になれることがないのか?】

こちらの結果を見ると、お金・体力・気力・時間のどれも足りないと感じているお母さんが多く、家族を持ちながら趣味を好きなだけ楽しむことがいかに難しいかがわかる結果となりました。お金や時間などを、日頃から家事や子育てに優先して使ってくれているからこそ、自分自身の夢中になれることがまだ見つかっていないということが予測できます。 その意味では、自分にとって夢中になれることが見つかっていないお母さんや、もっと欲しいのになかなか探せていないお母さんは、いつも “家族ファースト”な姿勢でいてくれていると捉えることもできるかもしれません。

母の日の本音!「子どもからの気持ち」も嬉しいけど、じつは…!?」

そんな“家族ファースト”なお母さんのための母の日のプレゼントを考えるにあたり、カーネーション以外で何が欲しいか、お母さん自身の視点で回答してもらうと、意外な本音が見えてきました。

【母の日に「カーネーション以外で」欲しいもの(いくつでも)】

その結果、「美味しい食べ物・お酒」が1位に、そして2位には「自分の趣味や好きなことに関連したもの」が浮上しました。お母さんとして、大切なわが子から日頃の感謝や抱えている思いを素直に伝えてくれることが1番嬉しいという思いももちろんありつつ、夢中になれることが(もっと)欲しいと思っているお母さんにとって、「趣味・好きなことに関連したもの」がもらえると、母の日をきっかけに、これからの人生を豊かにしてくれる、長い目で見たときの幸せにもつながるプレゼントになるのかもしれません。

ちなみに…私は今、こんなものにハマっています!

では最後に、母の日の過ごし方やプレゼントを考えるヒントとして、お母さんたちが実際に夢中になっていることについて、ざっくりの傾向と、実際のお声をいくつか取り上げます。まず初めに、回答をまとめてワードクラウド※にした結果がこちらです。

※ワードクラウド…多く使われているキーワードを、視覚的に表示・把握できる機能。 文字が大きいほど出現頻度が高い傾向があり、青は名詞、赤は動詞、緑は形容詞を示します。 (利用サービス:https://textmining1.userlocal.jp/)

Q. あなたが子育て以外に「楽しいこと、好きなこと、夢中になれること」を教えてください。

「旅行」や「ドライブ」など、日常から少し離れた場所まで足を運んでみるものや、「読書」や「ガーデニング」など、お家で楽しめるものまで、出現が多いものの中でも、種類は様々異なります。

 

次に、実際にお母さんが今夢中になっていることの回答例を示します。

Q. あなたが子育て以外に「楽しいこと、好きなこと、夢中になれること」を教えてください。

・好きなアーティストのライブに行く(34歳)

・キャラクターのグッズを集める(38歳)

・ホッキョクグマの動画を見たり会いに行ったりする(61歳)

・多肉植物を愛でること(42歳)

・インテリアを考えること(50歳)

・お皿集め(38歳)

・ネトフリで韓流ドラマ見まくる(49歳)

・1人カラオケ(42歳)

・パン屋巡り(38歳)

実際の例を見ても、1人1人夢中になるものは本当に様々であることがわかります。今年の母の日はどう過ごそうか?何を贈ろうか?と、考える際の参考になれば幸いです!

以上、今回は、幸せな100年生活をつくる、新しい母の日の在り方についてまとめました。これからの母の日は、子育て後も長く続くお母さんの人生を見据えた贈り物として、夢中になれそうなものや、新しい出会いにつながりそうな体験をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。もしかするとそのプレゼントが、お母さんにとって、100年続く幸せな人生のきっかけになるかもしれません。

[100年生活者調査〜母親編〜調査概要]

■調査目的 :お母さんが夢中になれることの実態把握/幸福度との関係把握

■調査手法 :インターネットモニター調査

■調査日時 :2023年04月

■調査対象者 :20~80代 子供のいる女性 240名

■調査会社 :株式会社 H.M.マーケティングリサーチ

プロフィール
研究員
龍野 美桜
2020年大広入社。マーケターとして世の中を見つめる仕事を通して、せっかくなら世の中そのものを明るくしたい!と思い、研究活動に参画。今を生きる皆さまの生のお声を大切に、日常を小さな幸せで満たすためのヒントを探し続けます!