2024.01.11

「#わたしもはいてみました」U40’s大人のパンツレビュー

第1回ウェルビーイングアワード グランプリ受賞企業記事
高齢化が進む日本において、介護は誰もが無視できない問題です。
そんな介護への理解を深める第一歩として、介護に欠かせないツールのひとつである”大人のパンツ”を、様々な年代の方に体験レビューしていただきました。

「#わたしもはいてみました」プロジェクトとは

多様化する幸福と向き合いながら、ウェルビーイングな社会の創出を目指して創設された「ウェルビーイングアワード」。活動・アクション部門では「もっといいパンツになる」というメッセージを掲げた数々の取り組みで、介護のオープン化を図った大王製紙 株式会社様がグランプリに輝きました。 

 取り組みの一つである「#わたしもはいてみました」プロジェクトは、あらゆる年齢・立場の人が紙パンツをはき、意見を表明することで、誰もが気軽に紙パンツをはける未来を応援するプロジェクトです(2022年12月から開始)。 

 本記事では、このプロジェクトに準じて、様々な年代の方(40代以下)に大人のパンツを体験して頂きました。体験を通じて大人のパンツに対して感じた事は何か、そして、介護を自分ごと化するために若いうちからできることは何か、考えてみました。 

 ※本記事で紹介する体験レビューは、体験者個人の感想であり、特定の商品を推奨するものではありません。 

※大王製紙 株式会社様 ウェルビーイングアワード受賞インタビュー記事 (朝日新聞SDGs ACTION!)  

https://www.asahi.com/sdgs/article/15077526 

①「服へのひびき、気にならない!」20代女性がはいてみた

はいているときの違和感は特になし!

服へのひびきは気にならず!

大人のパンツを見た感想・はいた感想

はき心地はそこまで気にならず、生理用品と同様の感覚でした。私は肌がデリケートなので最初は少しちくちくするような感じもしましたが、はいているうちに慣れてきて、はいている感覚を忘れるほどで8時間ほど着用していましたが、気にせず仕事にも取り組めました。 

タイトスカートなどは、ちょっとパンツのラインが出てしまって気になるかも? また、黒とかネイビーとか濃いめの色もあると、「おむつ」感がなくてありがたいです。 

どんなシーンに使えそうか

コンサートやフェスなど、長時間トイレに行けない場面で活躍すると思いました。 私は2時間程の映画でさえいつもトイレの心配をしてソワソワしてしまうので、いざとなった時にはいている、漏らしても大丈夫、というお守り感覚になりそうです! 

※ただ、いざパンツ内に排泄しようとすると、理性が働き尿意が喪失しました。。。 

介護についてどう意識が変わったか

個人的に、大人のパンツに対する心理的ハードルは感じなくなりました。購入する時も、最近はECサイトで購入もできる商品も多いと思うので、「買うのが恥ずかしい」と思うことも少ないのではと思います。また、大人のパンツによって、介護を受ける方だけではなく、介護をする方もより安心して過ごせるようになるのではないかと思いました(トイレのお世話を気にする頻度が少なくなる等)。 

   

②「漏らしても、意外と平気」30代男性がはいてみた

漏らしても、ちゃんと走れる!

飛んでも、漏れが気にならない!

大人のパンツを見た感想・はいた感想

想定よりもずっと、薄くて、はきやすくて、動きやすかったです。実際に排尿もしてみたのですが吸水性も◎。走ったりジャンプしても気にならず、衣服のシミもできませんでした。最初は「こんなに薄いのに、本当に大丈夫?」と不安でしたが、全く問題なく、頼もしさを感じました。 

どんなシーンに使えそうか

スポーツイベントの時に役立つのではと思いました。競技にもよりますが、例えばマラソンのように、簡単にトイレに行けない場合でも、大人のパンツがあれば安心かなと思います。選手は勿論のこと、決定的な瞬間を見逃したくない観客も使えるのではないかと思いました。 

介護についてどう意識が変わったか

はいてみてわかったのが「漏らしても、意外と平気だ。」ということです。 正直、もっと嫌な気分になったり、動きにくいのかなと予想していたのですが、 そんな事はありませんでした。個人的に、大人のパンツは介護用品であり自分には関係ないと思っていましたが、「安心して外の世界を楽しむためのツール」と捉えれば、使える場面はもっと増えるかもしれないと思いました。  

③「お酒の席で漏らしてもバレなかった」30代男性がはいてみた

大人のパンツを見た感想・はいた感想

私、37歳なのですが、「大人のパンツ」で気になる事はたくさん。 

その中でも特に、はいている事を周りにバレたくない、という思考があります。 

 

<体験レポ実施> 

 そこで今回は、「周りがどう感じるのか、そもそも気づくのか」に焦点をあてるため、「お酒の席」にてお漏らしをします。 

実際、はいてみてもそこまで違和感はなし。

普段、ボクサータイプを履いているので、それよりスースーするぐらい。

3人で集まる予定が1名遅刻。

いつも通りの飲みが、2名でスタート。ポテトうまい。

見えない恥ずかしさとの葛藤もありましたが、

結果、上の空で話を聞きながらのお漏らし。

お漏らし後の大人のパンツに重みを感じながら、整然と会話を続けることに成功・・・したつもり。

(結果、遅刻したヤツは来ず。)

どんなシーンに使えそうか

ニオイも感じず、乾燥スピードも満足。居酒屋であれば、問題なく使用できる確信を持ちました。映画館での着用にもポテンシャルを感じます。

お漏らし報告

スリリングな状況に高揚感を覚えつつ、最後にお漏らしをご報告。

Aさん「気づかなかったし、聞きたくなかった。」

介護についてどう意識が変わったか

はき心地だけでなく、周りにバレないという実体験を得られたので、

老後における負の部分に、安心して向き合えそうです。

~後書き~

お試し用が2着あったので、

トイレで着替え直し、外で豪快にスッキリしました。

④「おむつ替えにおむつが便利」30代男性がはいてみた

大人のパンツを見た感想・はいた感想

現在、1歳の双子がおり、おむつを替えるということを日常的に行っているので、自身がはくということになるとは思っていなかったが、実際はいてみて思ったよりも違和感がなかった。太めのズボンをはいていることもあるのか、見た目としても問題なくはき続けられました。 

どんなシーンに使えそうか

今回は、休日に子供を連れている際に、はいてみました。子供がいる状況では、自身のトイレは後回しで、まずは子供の対応に追われることが多いです。そのため、今回は、子供の世話をしながら「切羽詰まったときには、おむつにしてしまえる!」という心持ちでいられるのは、とてもよかったです。 

介護についてどう意識が変わったか

実際にはいているときに、子供のおむつの感覚で「あとでトイレで新しいおむつに変えてしまおう」と、思い切ってしてみました。しかし、用をたした後で「あれ・・どこで変えればいいんだ?」ということに気づきました。

男性用の個室に入ろうと思っても、双子の子供がいるので連れて入れない。障がい者用のトイレがないところもあり、子連れで自身のおむつを変えることはハードルが高いと感じました。

また、大人のおむつの捨てる場所についても困りました。最近では、商業施設などで子供のおむつを替えるための場所は日々増えてきており、そちらには、おむつを捨てるための専用のごみ箱がありますが、大人用のおむつを捨てることは想定されていないので、捨てる場所に困りました。

障がい者用のトイレにもゴミ箱が付いているところは多いですが、ごみ箱の大きさや臭いなどを考慮して捨てにくい。今回は子供のおむつを包むように持っていた「臭いが漏れにくい袋」に入れて脱いだおむつはビニール袋に入れて持ち帰りました。

こういった袋がなかった時に、どうすればいいのか・・・日頃あまり考えたことがありませんでしたが、世間は健常者向けにできているんだなと感じました。

⑤「見せてもらおうか、大人のパンツの性能とやらを」40代男性がはいてみた

私、オムツ全盛期の二児の子育てに奮闘する父です。オムツは赤ちゃん~幼児のモノであり、介護は別として、卒業したら一生履かないもんだと決めつけていました。大きな抵抗感を抱きながら、初めて「大人のパンツ」に挑戦します。果たして父としての尊厳は保たれるのか。 

大人のパンツを見た感想・はいた感想

はいた瞬間「こいつ、薄いぞ・・・!」と思わずつぶやきました。はき心地としてはやや厚めボクサーパンツでしょうか。着用頻度の高いズボンを何本か試してみましたが、歩いたり座ったりしても特に違和感なく、日常的な行動に制限が出ることはまずなさそうです。 これでは街中に「大人のパンツ」着用者があふれていたとしてもまったく気が付きません。

どんなシーンに使えそうか

「大人のパンツ」と銘打っていますが、とはいえその実はオムツです。問われるのは機能性です。では、やってみましょう。 

週末に畑作業が予定されていたので、道中の車でと思い立ちました。しかし、いきなり車でやる器量を持ち合わせておらず、畑の真ん中でお花を摘んでから畑作業を行うことにしました。結論、車でやらなくてよかった。ただし尊厳は守られました。 

まず、オモラシしないという絶対突破されてはいけない砦を守る機能としては素晴らしい。作業ズボンにシミなども一切なし。 

ただとにかくタプタプでした。水分を含んだパンツが股の下でブラブラして動きにくく、湿気も気になって常にシミができていないか確かめながら畑作業をすることに。 

「大人のパンツ」の力を借りるシチュエーションを想定して貯めこんだ圧倒的な水量が影響したのかもしれませんが、股とパンツの隙間がどんどん空いていく感覚は恐怖でした。 

でもそれを受け止めきる器量を見せてくれた「大人のパンツ」に敬意を表したいです。 

介護についてどう意識が変わったか

どうしようもない状況を乗り切るための相棒としては、非常に心強いヤツだと思いました。実際、我が家ではマイカーに常備することが決定。でもこれだと、介護向け商品を日常生活で上手に使う、という域をでません。常に行動を共にするバディとして、備えて欲しい機能を列挙してみました。 

 ■選べる締め付け力:股部分の締め付け力がもっと強いタイプもあって良い。 

■選べる色:白はオムツ感が強すぎるので、既存のグレーの他にも黒や紺など暗めの色もあるといい。 

■袋にチャック:長期保管可能な密封できるチャックを装備してほしい。 

新型コロナウイルスが第5類に移行されてから初めての年末年始がやってきます。今年は頼れるアイツもいますので、ちょっと無理目な行程もへっちゃらですね。 

    

⑥「ブリーフ感覚ではける」40代男性がはいてみた

大人のパンツを見た感想・はいた感想

パッケージを開けて、手に取った瞬間に正直「これはオムツだな」と思いました。フワフワっとした軽い感触で、独特のギャザーが何重にも施されていて確かに漏れなそうな構造だなと思いつつ、この構造からして一目瞭然でオムツであることに疑いようがなかった。特に気になったのは色で、真っ白で清潔感はあるものの、小学生以来白いブリーフを履いていないので、色は黒やネイビーなど他の暗い色も検討の余地がありそうな気がした。 

 はいてみると、ちょっとスベスベするものの想像以上に違和感はなかった。もしかして、これは「パンツ」なのかもしれないと思い直しました。 

肌当たりも優しく、ギャザーに守られているような感覚もある。ただ、はいている姿はやはり少し滑稽な感じがしなくもない。そもそも人に見せる物ではないことは百も承知なのだが、はいている人が自分を見た時の印象というのも重要な要素だと思った。大人のパンツをはくことが自尊心を傷つける可能性は極力減らしていきたい。 

どんなシーンに使えそうか

私は連休の2日間連続で使用してみた。一度はいてしまうと、特に違和感なく日常を過ごせた。はいていることを忘れてしまって、トイレに行く時に「今日は大人のパンツの日」であることを思い出す程度。形がスリムなためファッションにも影響がほとんどなく、多少スリムなボトムスでもシルエットに影響がなかったので、長時間の移動などトイレに不安がある状況で選択肢のひとつにはなるかもと思いました。

介護についてどう意識が変わったか

介護をする人のニーズと受ける人のニーズ、双方のニーズのバランスがこれからの大人のパンツには必要だと感じた。排尿や排せつに課題あっても自分で行動できる要介護者にとって「大人のパンツ」が進んではきたいと思える物になることで、自尊心を持って生活する大きな助けになると感じました。 

「#わたしもはいてみました」ご担当者様コメント

総評としては「意外といいじゃん!」という声が多い結果でした。一方で、体験者の中には色や素材について自ら改良点をあげる方もおり、総じて「介護について考えるいいきっかけになった」とポジティブな声をいただきました。 

  最後に「#わたしもはいてみました」プロジェクトのご担当者様から頂いたコメントをご紹介します。プロジェクトの実際の反響や今後の展望についてお話いただきました。 

<大王製紙 株式会社 中田様 コメント> 

 2022年12月のプロジェクト開始以来、大変多くの方々にご参加頂いております。プロジェクト内で、紙パンツを気軽にお試しいただける試供品プレゼントキャンペーンを実施したところ、7,765 名※1 と多くのご応募をいただいています。また、サンプル応募者のうち、4人に1人にのぼる 2,000名以上という、大変多くの皆さまから紙パンツ体験談や感想などの「#わたしもはいてみました」の声をいただきました。 

 今後も活動を通じて、年齢や立場に関係なく、誰もが介護についてオープンに話し合える社会の実現を目指してまいります。特に若い年代の方々をはじめ、当事者以外で介護を自分ごと化できる人は、まだまだ少ないのが現状です。なので、まずはこういう活動があることを知ってもらうことが重要だと思います。「介護=重い話」と捉えず、試しに履いてみる・さまざまな年代の声を聞くといった体験を通じて、介護への意識を持ってもらえたら嬉しいですね。 

 ※1:紙パンツのサンプル応募数(2022年12月~2023年3月実績) 

プロフィール
Well-being Matrix
Well-being Matrix編集部
人生100年時代の"しあわせのヒント"を発信する編集部。